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Vol.78 知らなかった便利な機能!正確性/作業性の向上に一役

今回は弊社アクシスプロをお使いのユーザー様向けにソフトウェアの応用例をご紹介いたします。
そもそもソフトウェアの機能として装備されていることを知らなかったり、特定の操作のみで完結していた場合には、便利な機能に気が付かないこともあります。類似のケースがありましたら是非試してみてください。

1.極表層部のコーティングや析出部を採取したいケース

異物分析や構造分析などで試料最表面だけを単離したいケースがあります。
その際に、先鋭針やスクレーパー(へら)形状のマイクロツールを使って、下地を削らないように最表面をかき出す操作を行います。

本ソフトウェアでは、試料最表面に針先端が触れたところで「下限リミット設定」を行うことができます。
画像②の赤丸印内の矢印アイコンをクリックすることで、その時点から上昇はできても、下降ができなくなります。
それにより一定の高さにある表面層だけを削り取ることが可能となります。

※印刷面のインク極表層1μm以下のマイクロサンプリングの様子

2.分散させた粒子や広範囲から対象物を捜索したいケース

顕微鏡観察で無数の粒子の中から色味や形状違いの粒子を探し出したり、同じ模様の中から対象の不具合部を探し出すのは慣れている人でもかなりの時間を要します。
また、途中でどこまで観察したのか、など非常に間違いやすい作業となります。

ソフトウェアの「2次元画像連結用撮影」の機能を使うことで、選択した任意のエリアと選択倍率視野にて自動計算を行い、連続的に画像取得を行うことができます。

撮影後のフォルダ内にて画像を順次確認することで対象の粒子や部位を見つけることができます。


↑①取得した画像フォルダ

該当ファイルを新しいフォルダーに移動することで、対象物だけが収集された画像フォルダとなります。


↑②白濁粒子があるファイルを移動したフォルダ

取得した画像には座標が紐づいています。②のフォルダを画像ビューアタブから開いて、サムネイルより画像を選択して移動アイコンをクリックすることで対象物を観察視野へと移動できます。

これにより、目的の対象物のピッキングや切削を効率的に行うことができます。

また、弊社には画像処理により二値化を行い対象物の色味、形状、大きさなどから自動で分類、分取/集積させる微小物自動選別/自動採取集積システム顕微システム コレクションプロのラインナップもございますので、是非ご参照ください。